一頁講座 運動学・3
運動のコントロール(上位中枢)
間嶋 満
1
1筑波大学臨床医学系
pp.231-232
発行日 1986年3月10日
Published Date 1986/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105565
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随意運動のコントロールの脳内メカニズムに関する研究の歴史は,1870年にFritschとHitzigが麻酔下のイヌの脳表面を電気刺激することによって運動野を発見したことにその端を発する1).
その後,研究方法として随意運動に関係する脳の部位の電気刺激や破壊実験に加えて,1960年代に微小電極を用いて無麻酔下で,随意運動を行っている動物の脳内単一ニューロン活動が記録可能となり,更にはpositon emission tomographyの導入によって,脳内神経活動を反映すると考えられる局所脳血流量の変化が的確に把握できるようになり,随意運動のメカニズムの解明は近年になって飛躍的な進歩をとげている.
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