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特集 脳卒中のリハビリテーション
脳卒中のリハビリテーションと正常圧水頭症
Rehabilitation for Cerebrovascular Diseases and Normal Pressure Hydrocephalus.
千葉 康洋
1
Yasuhiro Chiba
1
1神奈川県総合リハビリテーションセンター脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Kanagawa Rehabilitation Center.
キーワード:
脳卒中
,
リハビリテーション
,
正常圧水頭症
Keyword:
脳卒中
,
リハビリテーション
,
正常圧水頭症
pp.831-836
発行日 1985年11月10日
Published Date 1985/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105479
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A.脳卒中のリハビリテーション
脳卒中に対する急性期(早期)リハビリテーションの重要性が叫ばれてはいるが,第一線の救急病院の現状ではリハビリテーション・チームを持っていることはまれであり,急性期のリハビリテーションは病棟看護婦が中心とならざるを得ない.脳卒中急性期のリハビリテーションについての報告は多い13,24,26,32)が,その内容は体位変換,良肢位保持,ベッドサイドでの他動的関節可動域訓練,早期座位訓練に関するものである.これらは救命救急の処置,種々の検査,看護に追われ,ともすると疎かになりがちであるが,脳卒中では脳出血であろうとなかろうと血圧の著しい変動,不整脈,異常呼吸,心不全の徴候などが見られないかぎり,まずは褥瘡の予防のための体位変換から始まって良肢位の保持,他動的関節可動域訓練を行う.しかし,くも膜下出血においては出来るかぎり早く出血原因を検査し,著者はWillis動脈環前半の動脈瘤の破裂とわかれば,発症後2日(時に3日)目までの症例では緊急手術を行い,術後発生するであろう血管攣縮に備えると同時に急性期のリハビリテーションを行っている.
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