特集 内科医として知っておくべき非がん疾患の手術
脳神経外科領域の手術
正常圧水頭症
石川 正恒
1
1洛和ヴィライリオス・音羽病院正常圧水頭症センター
キーワード:
正常圧水頭症
,
特発性
,
歩行障害
,
認知障害
Keyword:
正常圧水頭症
,
特発性
,
歩行障害
,
認知障害
pp.1183-1187
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika125_1183
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Summary
▪特発性正常圧水頭症(iNPH)は高齢者の1~3%にみられるかなり頻度の高い病態である.
▪正常圧水頭症(NPH)三徴候として,歩行障害・認知障害・排尿障害が知られているが,三徴候が揃う必要はない.歩行障害はほとんどの例で認められ,Parkinson病様の歩行を示すが,開脚歩行である点が特徴である.
▪頭部CTやMRIでは,脳室拡大に加えて高位円蓋部狭小化・Sylvius裂開大(DESH所見)を示す.
▪髄液排除試験で歩行改善を認めれば,髄液シャント術の適応がある.
▪髄液シャント術には脳室腹腔シャント,脳室心房シャント,腰部脊髄腔腹腔シャントがあり,各々に利点がある.
© Nankodo Co., Ltd., 2020