Japanese
English
特集 施設の再検討
リハビリテーションにおける保健所の役割
The Role of Health Center in Rehabilitation.
伊藤 利之
1
Yoshiyuki Ito
1
1横浜市・民生局
1Welfare Bureau, City of Yokohama.
キーワード:
訪問指導
,
老人保健法
,
機能訓練教室
Keyword:
訪問指導
,
老人保健法
,
機能訓練教室
pp.353-357
発行日 1985年5月10日
Published Date 1985/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105378
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はじめに
わが国にリハビリテーション医学が導入されて30年,ようやく一般市民の中に“リハビリステーション”ではなく“リハビリテーション”であると認知されるようになってきた.もちろん,国際障害者年のキャンペーンがこの点に大きく寄与したことは事実だが,基本的には,脳卒中片麻痺に対する機能訓練の効果そのものが,立役者になったことは誰もが認めるところである.
しかし,それ故に医療関係者の中でさえ,リハビリテーションに対する認識は“機能訓練”に歪曲かつ限定されたものになっていた感を免がれず,保健所を中心とした地域保健活動とリハビリテーションがどのような形で結びつくのか,そのイメージは極めて曖昧であった.この曖昧さは老人保健法の実施に伴ない一層明らかであり,多くの不十分さが指摘されているところである.本来,地域における保健活動は,障害を対象とする限りリハビリテーションそのものであり,両者はイコールで結ばれなければならないであろう.
本稿ではこのような視点から,現在横浜市の保健所が取組んでいるリハビリテーション事業を紹介し,その役割と問題点および今後の展望について述べる.
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