学会報告
第23回関東地方リハビリテーション医学懇話会―53年12月2日,於・順天堂大学
大川 嗣雄
1
1横浜市大病院リハビリテーション科
pp.75-76
発行日 1980年1月10日
Published Date 1980/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104262
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1.訪問学級における医学的リハビリテーションの問題点
横浜市大病院リハビリテーション科
佐鹿博信 大川嗣雄
横浜市では,昭和47年度より,在宅の重度・重複障害児に対して訪問学級が開設され,集団指導による学校教育が行われている.現在,在籍児童は31名であり,週2回通学バス等で登校している.われわれは,訪問学級の開設当初より,リハビリテーション医学の立場から機能訓練に関して協力してきた.
在籍児童の主病名は,脳性麻痺が35%であり,その他多岐にわたっていたが,ほとんどが中枢神経系の障害であった.いわゆる重症心身障害児が61%を占め,残り39%も重複精神薄弱児であった.従って,運動機能の面で問題のないものは,わずかに5名であった.また,ADLでは,全ての児童が要介助であつた.実際に訪問学級で行われている機能訓練は,学習・教育の場面の中で行われているが,時間的にも内容的にも断片的で不十分であった.
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