Japanese
English
講座 運動療法とその背景(5)
運動療法と中枢神経系
Therapeutic Exercise and Central Nervous System.
中村 隆一
1
Ryuichi Nakamura
1
1東北大学医学部附属リハビリテーション医学研究施設
1Institute of Rehabilitation, Tohoku University, School of Medicine.
キーワード:
中枢神経系
,
運動療法
Keyword:
中枢神経系
,
運動療法
pp.385-391
発行日 1984年5月10日
Published Date 1984/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105167
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はじめに
医療において××療法という場合は,××は手段を意味しているのであり,療法の対象は規定しない.したがって運動療法とは運動(他動的と自動的,身体部分と全身などのすべてを含む)を治療手段に用いることを定義しただけである.
さて運動療法の背景として中枢神経系を考えると,①運動における中枢神経系の役割,②中枢神経系に対する運動の効果,を取り上げなければならない.しかもそれらは正常と病的状態を含むべきだろう.①は主として神経生理学や心理学のテーマである.②は臨床医学のテーマになる.まず②について原則的には病的状態を扱うことにしよう.それから①について最近のトピックにふれよう.なお身体運動は精神の鎮静などにも利用されるが,話題を運動行動に絞っておく.
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