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今月の特集2 人工物感染症
中枢神経系における人工物感染症
Cerebrospinal fluid shunt and drain infections
河村 一郎
1
1大阪国際がんセンター感染症センター/感染症内科
キーワード:
中枢神経系
,
人工物
,
髄液培養
,
髄液シャント
,
脳室ドレーン
Keyword:
中枢神経系
,
人工物
,
髄液培養
,
髄液シャント
,
脳室ドレーン
pp.180-183
発行日 2024年2月15日
Published Date 2024/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203525
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Point
●中枢神経系における人工物留置のある状況で,発熱や倦怠感など非特異的な症状を認めた場合はそれら人工物に起因する感染症を鑑別に挙げる.
●中枢神経系における人工物感染症を疑う場合,抗菌薬投与前に髄液培養だけでなく血液培養も行い,デバイスを抜去した場合はその培養も確認する.
●原因微生物には,コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(特に表皮ブドウ球菌),黄色ブドウ球菌,アクネ菌,大腸菌などの腸内細菌科細菌,緑膿菌などのブドウ糖非発酵菌,カンジダがある.
●治療の基本は汚染デバイスの除去と適切な抗菌薬の投与であり,抗菌薬治療の原則は急性細菌性髄膜炎に対するものと同じである.
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