Japanese
English
特集 在宅リハビリテーション
一般病院における在宅患者に対するリハビリテーション
Rehabilitation Service by a General Hospital for the Disabled in the Community.
二木 立
1
Ryu Niki
1
1代々木病院
1Dept. of Rehabilitation Medicine, Yoyogi Hospital.
キーワード:
一般病院
,
在宅リハビリテーション
Keyword:
一般病院
,
在宅リハビリテーション
pp.949-954
発行日 1983年12月10日
Published Date 1983/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105077
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はじめに
一般病院におけるリハビリテーションの最大の使命は発症後早期患者の積極的受け入れ=「早期リハビリテーション」であり,この点についての報告は,少なくない1,2).
他面,「早期リハビリテーション」を終了した在宅患者に対する一般病院の「維持的・継続的リハビリテーション」についての報告は,大川らの先駆的報告3),浜村らの精力的報告4~6)を除けば,我国ではほとんどみられない.
この理由として,我国の現行の医療保険制度の下では,救急医療優先の一般病院(特に民間病院)には「維持的・継続的リハビリテーション」に本格的に取り組む財政的・時間的余裕がないということがあげられる.筆者の勤務する代々木病院でも事情は同じであり,忙しい「早期リハビリテーション」の合間に,当院から退院した患者を確実にフォローし,彼らが「安全で円満な」1)家庭生活を継続するための援助をささやかに行なっているにすぎない.
他面,入院設備と専門の常勤スタッフ・設備を有する病院のリハビリテーション部門は,在宅医療・リハビリテーション機関にはない役割(利点)を持っているのも事実である.
小論では,まず,当院リハビリテーション科(理学診療科)が行なっている退院患者に対するフォローアップシステムと「維持的・継続的リハビリテーション」等の概要を紹介する.次に,脳卒中退院患者の追跡調査の結果に基いて,脳卒中患者が在宅生活を継続する上での「維持的・継続的リハビリテーション」の意義を検討したい.
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