Japanese
English
特集 リハビリテーションと法律
障害者と年金
Disabled Persons and Pension Systems.
磯部 博明
1
Hiroaki Isobe
1
1東京都心身障害者福祉センター
1The Tokyo Metropolitan Rehabilitation Center.
キーワード:
所得障害
,
障害年金
Keyword:
所得障害
,
障害年金
pp.809-817
発行日 1983年10月10日
Published Date 1983/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105045
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はじめに
昭和36年4月1日に国民皆年金制度が発足し今年で22年になる.年金加入者および受給者は着実に増加し,57年3月末では前者は約5901万人,後者は1758万人に達っしている.厚生省は21世紀初頭に到来する高齢化社会に備え,年金制度の見直しを打出している.
障害年金については,56年の国際障害者年をきっかけにし,厚生省内に設置された“障害者の生活保障問題検討委員会”の場で検討され,昨年4月に報告書が出された1).報告書は,現行の生活保障体系とその問題点および解決策とその問題点に分けて述べており,具体的な結論を出すことは避け,どの所得保障体系を選択すべきかを国民に問いかけている.
障害者の所得保障(障害年金)については雑誌の場でも取り上げられ2~5),高藤,堀氏の間では,意見の交換もあった.
転機に立つ年金制度から目をはなすわけにはいかないが,ここでは現行の障害年金の仕組みを,利用する立場に立ってという視点で述べる.なお,表1は現行の主な所得保障制度を一覧表にしたものである.
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