Japanese
English
講座 CT(7)
胸部のCT
Computed Tomography of Lung Disease.
大友 邦
1
Kuni Ohtomo
1
1東京大学医学部放射線科
1Department of Radiology, Faculty of Medicine, University of Tokyo.
キーワード:
肺
,
CT
Keyword:
肺
,
CT
pp.571-575
発行日 1983年7月10日
Published Date 1983/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104994
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はじめに
CTは,コントラスト分解能が高く,人体の横断像を得られる点で従来のX線検査法をしのいでおり,特に脳神経領域の各種疾患の診断には欠く事のできない検査となっている.また肝臓を中心とする消化器疾患に対する応用も広く行われ,その有用性は高く評価されている.これらと比較し,肺をはじめとした胸部領域でのCTの臨床的評価は必ずしも定まっているとは言いがたい.それは従来のX線検査法すなわち胸部単純および断層像や気管支造影と直視下に病変部の生検が可能な気管支鏡等の検査法により得られる情報で,実際の診断には十分である場合が多い事が原因となっている.したがって胸部領域の疾患でその診断にCTが必要不可欠とされるものは少ないと考えられる.
しかし最初に述べたCTの特徴は胸部領域でも共通しており,各種疾患においてCTでどのような情報が得られるかを知っておく事は臨床的に有用である.以下CTが有効と考えれる胸部領域の疾患について述べ,合わせて各種疾患のCTを供覧する.
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