Japanese
English
講座 リハビリテーション医のためのリウマチ・膠原病入門(10)
Sjögren症候群
Rheumatism and Collagen Disease. 10. Sjögren's Syndrome.
鈴木 輝彦
1
,
半田 祐一
1
Teruhiko Suzuki
1
,
Yuichi Handa
1
1埼玉医科大学第2内科,膠原病・アレルギー
1Department of 2nd Internal Medicine, Saitama Medical School.
キーワード:
シェーグレン症候群
,
膠原病
Keyword:
シェーグレン症候群
,
膠原病
pp.819-823
発行日 1981年10月10日
Published Date 1981/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104628
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
Sjögren症候群(SjS)は涙腺および唾液腺などの外分泌腺のリンパ球浸潤を主とした慢性炎症性疾患ということができる.臨床的には主に原因不明の乾性角結膜炎(Keratoconjunctivitis sicca: KCS)と口腔内乾燥症(Xerostomia)として現われる.しかし,これら乾燥症状のみのもの(Sicca alone)はSjSと診断されたものの約半数で残りは他の膠原病をoverlapしている.さらに各種自己抗体や細胞性免疫異常が出現しており,自己免疫疾患ないし膠原病として扱うことに異論のないところである.その本態はまだ不明であり,本邦においても1976年厚生省の特定疾患に本症候群も取り入れられ検討が進められている.
歴史的には,1933年スウェーデンの眼科医SjögrenがKCS,Xerostomiaを有する患者が慢性関節リウマチを合併することを報告して以来,SjSと称せられるようになった1).また.1888年Mikuliczの記載したMikulicz症候群もSjSと同一のものでその比較的限局した型である2).
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.