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編集後記
千野 直一
pp.937
発行日 1980年11月10日
Published Date 1980/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104432
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本号は“特集”として「悪性腫瘍とリハビリテーション」をとりあげた.最近はリハビリテーション医療の領域もひろがり,「癌のリハビリ」ということばもしばしばきかれるようになっている.今回は,日常のリハビリテーション診療で当面する悪性疾患について症例を多く手がけておられる先生方に御執筆いただいた.
高藤氏は喉頭摘出後の食道発声訓練の現状をのべておられるが,他のリハビリ訓練とちがって患者団体が主体となって発声練習している場合が多く,病院内での訓練が少ない感じがする.これは日本での言語療法士の不足を反映しているといえよう.蜂須賀らは乳癌術後のリハビリプログラムでは,外科との密接な提携と合併症の予防が最も大切であるとしている.田島氏他の論文から骨腫瘍による切断者の最近の動向と治療の変遷がうかがえる.
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