Japanese
English
特集 慢性関節リウマチのリハビリテーション
リウマチのリハビリテーションの考え方
Rehabilitation of Rheumatoid Arthritis.
間 得之
1
Tokuji Hazama
1
1中伊豆温泉病院内科
1Department of Internal Medicine, Nakaizu Spa Hospital.
キーワード:
RA
,
評価
,
アプローチ
Keyword:
RA
,
評価
,
アプローチ
pp.421-428
発行日 1980年6月10日
Published Date 1980/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104331
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まえがき
慢性関節リウマチ(以下RA)のリハビリテーション(以下リハ)については,すでに数多くの論述があり,総括的に述べても屋上屋を重ねるきらいがあるので,RAのリハについての考え方の一端を述べて責を果したい.リハの対象となる疾患のうちでも,そのdisabilityがself-limitedなものと,そうではなくてprogressiveなものがある.前者の代表的なものは脳卒中片麻痺であり,後者の代表的なもののひとつとして,ここでとりあげようとするRAがある.RAでも幸いにしてmonocyclicな経過をたどるものは,それを予知することは困難とはいえ,リハ上問題点を提起してくることはないが,長期のリハアプローチを必要とするpolicyclicな,しかもprogressiveな経過をとるRAでは,リハのゴールをどこに定めるかということ自体が極めて困難であるといっても過言ではない.たとえあるゴールを決めたとしても,結果的には単なる願望にすぎなかったということもあり得る.したがって,むしろ,policyclicな病態に沿って,その時,その折の問題点の解決に努力する方が望ましいことであろう.日常生活動作(以下ADL)の改善ないしは可能な限りの独立性の獲得がゴールだといえるかもしれないが,RAに関しては,一旦到達したゴールから後退することもあるということも覚悟しなければならない.
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