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特集 リハビリテーション行政
リハビリテーション行政を考える―リハビリテーションに携わる医師の立場から
The Comment on Administration for Rehabilitation.
今田 拓
1
Hiraku Imada
1
1宮城県拓杏園
1Miyagi-ken Takkyoen.
キーワード:
行政
,
社会保障
Keyword:
行政
,
社会保障
pp.193-199
発行日 1980年3月10日
Published Date 1980/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104287
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Ⅰ.リハビリテーション行政とは を考える前に
リハビリテーション行政とは何か,これを明確にしないと,この主題は展開しない.しかしわが国の行政体系は,これを明確にできない宿命を担っている.それはリハ行政に関係している行政の担当者自身が,リハ行政の範囲や概念について,一定した考え方を持っていないこと,福祉サービスや,社会保障に関する給付までが,リハ行政であると広く解釈される傾向があること,さらにリハビリテーションに関する法律上の用語が,いまだにきわめてあいまいなこと,そして実はリハ行政の対象も不明確なこと,これらの混乱がもう20年近く続いているためである.従ってこのままではこの主題は展開しないことになるが,それではこの執筆も頼まれ甲斐のないことになるので,現状をふまえてどのように考えるかについて話を進めることにする.医師の立場からというサブタイトルがついているが,厚生省,労働省,地方自治体の3者の行政担当者の論説につづいて,この論説ということになると,国や自治体の行政に対して,医師の立場から物申すことになろうが,私は日本の医師を代表する立場にはないので,大それた責任のある立場から物申すのではない.日頃リハビリテーション医学に関係していて,身体障害者福祉法現場を担当している医師としての論説と考えて頂ければ幸いである.
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