Japanese
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特集 リハビリテーションにおけるリスクとその対策
片麻痺のリハビリテーションにおけるリスクとその対策
Medical Risk Factors on Rehabilitation of Hemiplegic Patients.
藤田 勉
1
,
綿引 定清
1
,
間下 信昭
2
Tsutomu Fujita
1
,
Sadakiyo Watahiki
1
,
Nobuaki Mashita
2
1長野県厚生連リハビリテーションセンター鹿教湯病院
2東京医科歯科大学第三内科
1Kakeyu Rehabilitation Hospital.
2Department of Internal Medicine, Tokyo Medical and Dental University.
キーワード:
片麻痺
,
リスク
Keyword:
片麻痺
,
リスク
pp.341-346
発行日 1979年5月10日
Published Date 1979/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104151
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緒言
脳卒中のリハビリテーション訓練を実施するにあたり,主治医の最も恐れるものは,1)脳卒中の進行,2)脳卒中の再発,3)合併症の発生または悪化である.従来はこれらを恐れるために安静治療を第一としていたずらに廃用症候群の進行に手をこまねいていたといえよう.
進行性の強い動脈瘤性や血管奇型または硬膜上下の血腫による脳卒中や内包外側型の脳出血は脳外科的適応が優先され,積極的リハビリテーションは術後に組まれる.脳外科的適応のない進行性または再発性の強い脳卒中は積極的なリハビリテーションの対象にはならない.
以上述べたごとく,脳卒中のリハビリテーションプログラムを樹てるに当っては十分な臨床検索の下に開始しなければならない.積極的リハビリテーションを実施するにあたっても脳卒中の再発や合併症の出現に常に留意が必要であり,以下,著者等の二,三の知見を述ぺることとする.
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