Japanese
English
研究と報告
流涎合併脳血管性患者に対するアイス・マッサージの経験
The Clinical Study on the Ice Massage as Cryotherapy for the Cerebrovascular Patients with Salivation.
今西 正吉
1
Masayoshi Imanishi
1
1星ヶ丘厚生年金病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation, Hoshigaoka Koseinenkin Hospital.
キーワード:
脳血管障害
,
流涎
Keyword:
脳血管障害
,
流涎
pp.217-219
発行日 1979年3月10日
Published Date 1979/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104125
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はじめに
著者が毎日接している脳卒中患者に流涎を合併している事をよく見かける.大半の場合,放置されているのが現状である.しかし,患者本人や家族にとっては,改善させたい点でもある.流涎は嚥下障害と密接な関係にあることはいうまでもないが,それだけでは簡単にかたずけられない複雑な症状である.しかし,そうした流涎合併患者に対する対策としては,薬物療法,CSS,針治療,寒冷療法などが用いられるが,薬物療法,針治療に関しては,医師や鍼灸師などの特定の者でないと治療できない.そこで,一般に用いられている治療方法である.CSSを中心とした咀嚼動作・吸う動作・嚥下動作などの一連の訓練を実生活内において行なうのであるが,そのような訓練方法を長期間にわたって行なっても,ほとんどの場合,著しい訓練効果は認められず,一般的には医学的な改善と共に回復する例が多い事を経験している.
そこで,著者は理学療法で外傷の急性期または後遺症による疼痛や腫脹および筋の弛緩などに,最近良く用いられているところの,Cryotherapy(寒冷療法)を少数例ではあるが,流涎抑制に試み有効な結果を得たのでここに報告する.
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