Japanese
English
特集 運動分析
工学的手法による運動分析に対する考察
Consideration on Motion Analysis Using Biomechanical Methods.
武智 秀夫
1
,
伊藤 士郎
1
,
永井 弘
1
Hideo Takechi
1
,
Shiro Itoh
1
,
Hiroshi Nagai
1
1岡山大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Okayama University Medical School.
キーワード:
運動分析
,
工学的手法
Keyword:
運動分析
,
工学的手法
pp.173-179
発行日 1979年3月10日
Published Date 1979/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104120
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まえがき
生体の運動を解析する方法として古くから用いられているのに光学的方法がある.写真,映画,ストロボフラッシュ,テレビ,半導体センサーを用いたものなどがそれである.これに対し,生体に働く種々の力,たとえば歩行時の床反力,関節内圧,生体内挿入物の歪み量などや,関節の角度位を電気量に変換して分析する手法がある.これらが一般に工学的な運動分析と呼称されるものである.
医学はもともと多分に実証的,即物的な学問であり,とくに臨床への応用は即物性が要求される.光学的手法による運動分析は運動分析の結果が具象としてえられ,医学側の人達に容易にうけ入れられる利点があるが,工学的手法による分析では光学的手法に比し,分析過程でいくつかの抽象を経過せねばならず,方法論を設定する場合,エンジニアと医学側とが協同して命題にとり組む必要が生じてくる.私自身ここ十数年エンジニアの方々の協力を仰いで,いくつかの運動分析を行ってきたが,その中で経験したことを中心に工学的手法による運動分析について考察してみたい.
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