Japanese
English
特集 四肢の先天異常とリハビリテーション
両上肢障害児の学校生活動作とその訓練の方法
Activities of School Lite for Children with Amputation of Bilateral Upper Extremities.
大漉 憲一
1
Ken-ichi Ohsuki
1
1東京都心身障害者福祉センター
1Tokyo Metropolitan Rehabilitation Center for the Physically and Mentally Handicapped.
キーワード:
両上肢障害
,
学校生活動作(ASL)
Keyword:
両上肢障害
,
学校生活動作(ASL)
pp.649-654
発行日 1978年9月10日
Published Date 1978/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104036
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はじめに
私たちは日常生活動作の大部分を,上肢を中心とした動作で処理している,ということは言うまでもない.従って,両上肢障害児にとってそれらの動作をこなしていくことは非常に困難であり,彼等のリハビリテーション上,最も重要な課題のひとつである.
私たちがいろいろな作業をするのに2本の手を使用するのは,そうするのが最も便利だからである.その手に障害があって,使用できないときには,作業を最も便利に行う「第2の手」を探すことになる.先天性欠損者あるいは幼少時における切断者にとっての「第2の手」の役目は,それぞれの作業毎に足・あご・口などの身体各部が果すであろうし,成人後の切断者にとっては,主として義手がその役目を果すであろう1).
ところで,社会人として基本的な生活動作が確立されるのは中学生時代といってよかろう.そこで,中学生の標準的な生活の流れの中で必要とされる諸動作を「学校生活動作(Activities of School Life,ASLと略す)」と名づけた.本稿は,この「学校生活動作」を,両上腕切断やフォコメリアなど重度の先天性(幼少時切断を含む)両上肢障害児について評価し,その具体的訓練方法を検討したものである.
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