Japanese
English
研究と報告
足底知覚学習課題が高齢者の歩行安定性に与える効果―ランダム化比較対照試験
Effects of plantar perception training on walking stability in the elderly.
中野 英樹
1,2
,
野崎 誠
3
,
植田 耕造
1
,
大住 倫弘
1
,
川見 清豪
4
,
森岡 周
1
Hideki Nakano
1,2
,
Makoto Nozaki
3
,
Kozo Ueta
1
,
Michihiro Osumi
1
,
Seigou Kawami
4
,
Shu Morioka
1
1畿央大学大学院健康科学研究科神経リハビリテーション学研究室
2日本学術振興会
3株式会社メディケア・リハビリ
4東大阪山路病院リハビリテーション科
1Department of Neurorehabilitation, Graduate School of Health Science, Kio University
2Japan Society for the Promotion of Science
3Medicare Rehabilitation Corporation
4Department of Rehabilitation, Higashi Osaka Yamaji Hospital
キーワード:
歩行安定性
,
知覚学習
,
足底知覚
,
高齢者
Keyword:
歩行安定性
,
知覚学習
,
足底知覚
,
高齢者
pp.1327-1333
発行日 2012年10月10日
Published Date 2012/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103701
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要旨:〔目的〕本研究の目的は,足底知覚学習課題が高齢者の歩行安定性に与える効果について無線型3軸加速度計を用いて明らかにすることである.〔対象〕対象は,デイサービスを利用している地域在住高齢者68名であり,知覚学習課題群34名とコントロール群34名にランダム割り付けした.〔方法〕知覚学習課題群は,標準的リハビリテーションに加えて足底知覚学習課題を実施した.コントロール群は,標準的リハビリテーションに加えてコントロール課題を実施した.無線型3軸加速度計を用いて,介入前後の歩行中の体幹加速度を測定した.また,得られた加速度データから動揺性を表すroot mean square(RMS)を算出した.〔結果〕知覚学習課題群において,介入後の歩行中の側方成分,垂直成分,前後成分のRMSは,介入前と比較して有意に減少した(p<0.01).一方,コントロール群では有意差を認めなかった.〔結語〕足底知覚学習課題は,高齢者の歩行安定性を向上させることが示唆された.
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