Japanese
English
特集 脊髄損傷のリハビリテーション
脊髄損傷の疫学的考察
Epidemiology for the Spinal Cord Injuries.
赤津 隆
1
Takashi Akatsu
1
1九州労災病院整形外科
1Kyushu Rosai Hospital.
キーワード:
発生動向実態の変遷
,
推定資料推定数
,
年齢
,
受傷原因の推移
,
転帰死亡率
Keyword:
発生動向実態の変遷
,
推定資料推定数
,
年齢
,
受傷原因の推移
,
転帰死亡率
pp.345-350
発行日 1976年5月10日
Published Date 1976/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103541
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いとぐち
現在のわが国の脊髄損傷者の正確な実態はよく解っていない.リハビリテーション行政を進めるためには,まずこの実態の把握は当然必要である.しかし,全国の脊髄損傷者の実数ですら正確な資料は入手する事が出来ないのである.過去から現在に至る部分的な資料の中から類推する以外にはない.
戦時と平時ではその発生原因も大いに異なるし,報告する病院の性格,位置などによってもかなりの差が生ずるものである.また,日本の立て割り行政の欠陥も大いに関係している.この様に時代の変遷や社会的要因が大いに影響する疫学的考察は,医療側からの報告のみでは社会的全体像を把握できないうらみがあり,どうしても社会的な調査と平行して行う必要があるが,現在までこれを正確に調査された事はないのであって,可能な限り集め得た資料から推論する以外にはなく正確を期しがたいものであるが,少しでも実態を把握したいと考えるものである.
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