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編集後記
横山 巌
pp.343
発行日 1975年4月10日
Published Date 1975/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103325
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今月の特集は身障者とスポーツである.リハビリテーションとスポーツとの関係は極めて深い.かつて筆者がニューヨーク大学のラスク教授のもとに留学していた際に,助教授のひとりが,ラスク教授の今日があるのはバスケットボールのおかげですよと,冗談まじりに語ったことを想い出す.Dr. ラスクが第二次世界大戦中にセントルイスのジェファーソン・バラックの空軍病院で行なったConvalescent Training Programの中に,すでにスポーツが組み込まれていたわけである.昭和39年東京オリンピックにひきつづいて行なわれた東京パラリンピック以来,わが国では身障者のスポーツは一躍世間の関心を惹く存在となったが,しかしその具体的な内容に関しては,直接たずさわっている人を除いては十分には知られていないのが実状ではないかと思われる.
本特集では医師の立場から中村裕氏,教師の立場から松延博氏,歴史等について中川一彦氏,肢体不自由者のスポーツの実際について本田賢二氏と西岡正明氏,視覚障害者について功力靖雄氏,聴覚障害者について川口浩氏,スポーツセンターの紹介を藤原進一郎氏に御執筆いただいた.身障者とスホーツの実際について具体的な知識を与えていただいたことに深く謝意を表する.
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