一頁講座 トランスデューサーの各種・4
ポテンショメータ(Ⅱ)
土屋 和夫
1
1労災義肢センター
キーワード:
トランスデューサー
,
ポテンショメータ
,
直線変位
,
角変位
Keyword:
トランスデューサー
,
ポテンショメータ
,
直線変位
,
角変位
pp.337
発行日 1975年4月10日
Published Date 1975/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103322
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C.応用例
1)直線変位の測定
筋力訓練によく使われる錘りの持ち上げ装置に直線型ポテンショメータを組み込めば,筋の収縮状況を適確に把握でき,被験者のやる気の有無もチェックできる.図1に示すように,錘りの吊紐の一部を切断し,そこヘポテンショメータを挿入すればよい.10~30kΩの抵抗値に直流3~6Vの電源を組み合わせれば可.BC間の電位を記録するには,増幅器付ペン書きオシロまたは電子式平衡記録電圧計が最適.訓練効果の評価に有効.
2)角変位測定
直線型ポテンショメータではストロークが不足する場合にはヘリカルポテンショメータを使用し,角変位に変換すればよい.図2に示すように,滑車の軸とポテンションメータの軸をベルトで結合すれば可.両方のプーリの直径比を適宜選べば,かなり長いストロークでも正確に測定できる.労災義肢センターの歩行台(長さ10m以上)では,被験者の腰ベルトにワイヤーをつなぎ,図3のようなループを設け,この一部にヘリカルポテンショメータを組み込んで,歩行台の上の被験者の位置の検出をしている.ポテンションメータの1回転が,ワイヤーの移動量1mに相当するようにプーリー比が選ばれているので,約1cmの精度で位置が測定できる.このポテンショメータの出力電圧を記録した図形を図式微分すると,歩行速度を求めることもできる.
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