Japanese
English
総説
下腿捻転症
Tibial Torsion, A Review.
明石 謙
1
Ken Akashi
1
1岡山大学医学部付属病院理学療法部
1Dept. of Rehabilitation Medicine, Okayama University, Medical School.
キーワード:
下腿
,
捻転症
Keyword:
下腿
,
捻転症
pp.824-830
発行日 1974年11月10日
Published Date 1974/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103233
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用語
下腿の捻れについては古くから記載があるが,未だに用語は統一されていない.外国ではtibial torsion14,21,38,49)がよく用いられており,外方への捻れについてはexternal,内方にはinternalを使用している.これに対し,捻れるのは脛骨だけではなく,測定には腓骨の捻れも入っているということで,tibiofibular torsionがRosen35)によって用いられている.ドイツ語ではTibiatorsionがLanz24)によって用いられている.
わが国では神中51)が「下腿の捻転」,高木45)はLaterotorsio crurisを下腿の外側捻転に対して用い,福島10,11)は「下腿捻転度」および「下腿捻転症」を用いた.以後,日本語としてはこれらの術語が用いられており,外方への捻れは「外方下腿捻転」,内方への捻れは「内方下腿捻転」と呼ばれているようであり,これらを簡略化し,下腿外捻や下腿内捻がよく用いられている.なお工藤23)は一見,下腿の捻転のようでも膝関節での外方回旋の場合もあり,これをLaterorotatio cruisと呼び区別する必要があると述べた.Rosenによれば回旋は1つの単位と他の単位との長軸に関する変位であり,捻転は1つの単位内での長軸に関する捻れであるとしており,当然これらは区別されねばならない.
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