一頁講座 自助具・7
摂食補助具としても用いられる上肢用Orthosisについて
生田 宗博
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1横浜市大病院リハ科
キーワード:
摂食補助具
,
上肢用Orthosis
Keyword:
摂食補助具
,
上肢用Orthosis
pp.607
発行日 1974年8月10日
Published Date 1974/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103185
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先回は,C5,6機能レベルの頸損者の摂食用Deviceについて述べた.そこで今回は,C4,5の頸損者が摂食時等に用いるOrthosisについていささか触れてみる事にする.C4の頸損では頸部筋群と僧帽筋以外の筋の神経支配が断たれているため,上肢を目的に合せて動かすには,上肢用装具を装着しその装具を残存機能なりCO2等の外力を用いて動かす必要がある.又,C5の頸損では,Cuff Muslesは相当強く,三角筋と肘屈筋の筋力はP-~Fあるいはそれ以上を示す.したがって,重力を除けば,すべての者が上肢をActiveに動かす事が可能となる.
即ち,C4,5,の頸損では食事,タイプ等のADL動作自立のために,Deviceとともに,上肢のReach機能補助具としてのOrthosis誌の装着が必要となる場合が多い.ところで,上肢のOrthosisには,多種類の機器を使う人間の機能そのものを補強しようとする考えを背景とするため,多用途性という難しい条件がついてまわる.そこでOrthosisの開発を進める一方で,Soft wareの側に立つ者はこれらの機器の特色を掴み,使用者を適切に選び,その用途を高める事が必要となる.以下,市販の代表的な上肢用Orthosis 2つについて簡単に述べる.
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