ひと
日本エベレスト登山隊(1973)の隊長をつとめられた川崎医科大学学長,大阪大学名誉教授 水野祥太郎(みずの・しょうたろう)先生
明石 謙
1
1岡山大
pp.78
発行日 1974年1月10日
Published Date 1974/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103090
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明治40年生れ.昭和5年大阪大の前身,大阪府立医大卒.ヘルテルの門下に入り昭和23年大阪市立大教授,35年大阪大教授,現在は川崎医大の学長である.陰ではみなこの人のことをショーチャンと呼んでいる.研究分野は足,義足,靴,リハビリテーション,骨関節結核,脊髄損傷,先天股脱ペルテス氏病,医学概論と多彩であり,あまり知られてはいないが歩行の研究にも独創性のあるものが多い.歯切れのよい関西訛でバリバリ話し,学会発表で発言されると,まるで機関銃で撃たれているような気がするという人もある.諸学会での活躍は今さら述べるまでもないが,数多い発言の影には膨大な研究実績の裏づけがあり,単なる評論に終らない.趣味の登山は関西登山界の草分けで昭和6年,8年に出版された「山野スキー術教本」や「岩のぼり術」は,この方面の古典とされている.コロンボ計画によりアフガニスタンに出張,また「1973年日本エベレスト登山隊」の隊長に推された.
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