書評
中村惠子 監修/山本康稔,佐々木良 著「もっと! らくらく動作介助マニュアル 寝返りからトランスファーまで[DVD付]」
杉本 篤夫
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1東海大医学部専門診療学系リハビリテーション科学
pp.852
発行日 2005年9月10日
Published Date 2005/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102795
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近年,いわゆる高齢化に伴い介護を受ける人口は増える一方です.しかしそれらの人々を日常的に介護するのが,理学・作業療法士など運動生理学を学んできた専門家である場合は多くありません.病院等では看護師や介護士,あるいは無資格の助手と呼ばれる人たちも必要に応じて介護をすることもあるでしょう.また,在宅においては,担い手は家族が中心となります.
そんな中,多くの理学・作業療法士が,看護師や介護士,家族の人たちから「どのように動作介助をすれば楽にできるのでしょうか」という質問を受けます.そのうえ,時間をかけてわかりやすく説明したつもりなのに同じようなことを何回も聞かれたり,教えたことと異なる方法で介助しているのを目にする経験もよくあるでしょう.もちろん介護する者,また介護される者の体格,体力,病態,そして介護する場所とその環境等で,介護の仕方は変えなくてはなりません.そこで,それらの方法をわかりやすくまとめている本がないかと探すのです.ところが,今回紹介する「もっと!らくらく動作介助マニュアル」を一読してもらえれば,今後はあまりいろいろと探す必要がなくなるかも知れません.
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