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紹介
A型ボツリヌス毒素治療における小型筋電・神経刺激装置CHB-101®の紹介
A portable EMG, nerve stimulation device(CHB-101®)and BTX-A treatment.
團 志朗
1,2
,
都丸 哲也
1
,
五十嵐 有紀子
1
,
鬼塚 俊朗
1
,
野本 達哉
1
,
佐藤 賢治
3
,
千野 直一
1
,
高橋 秀寿
2
,
岡島 康友
2
Shiro Dan
1,2
,
Tetsuya Tomaru
1
,
Yukiko Igarashi
1
,
Toshirou Onitsuka
1
,
Tatsuya Nomoto
1
,
Kenji Sato
3
,
Naoichi Chino
1
,
Hidetoshi Takahashi
2
,
Yasutomo Okajima
2
1永生会永生病院リハビリテーション科
2杏林大学医学部リハビリテーション医学教室
3永生会永生病院内科
1Department of Rehabilitation Medicine, Eisei Hospital
2Department of Rehabilitation Medicine, Kyorin University Faculty of Medicine
3Department of Internal Medicine, Eisei Hospital
キーワード:
末梢神経刺激
,
A型ボツリヌス毒素
,
ガイド
Keyword:
末梢神経刺激
,
A型ボツリヌス毒素
,
ガイド
pp.1135-1137
発行日 2012年8月10日
Published Date 2012/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102636
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はじめに
A型ボツリヌス毒素(botulinum toxin type A;BTX-A)製剤は,ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)により産生されるA型ボツリヌス毒素を有効成分とする筋弛緩剤である.本邦の脳卒中治療ガイドライン2009において,脳卒中の痙縮に対してのボツリヌス療法はエビデンスレベルがグレードA推奨とされている1).そして,本邦では2010年10月には従来の疾病に加えて,成人の上肢痙縮,下肢痙縮への適応が保険収載された.
ボツリヌス毒素治療では薬剤を治療対象とする筋(以下,標的筋)の筋腹内に確実に注入することが必須となる.薬剤を確実に標的筋に注入するために,筋肉を同定して注射針を刺入する必要がある.そのためには,刺入した注射針で標的筋を電気刺激して標的筋の収縮を確認するか,あるいは標的筋を随意収縮させて筋の動きや筋電計で確認することが重要となる.通常の筋電計装置,超音波エコー診断装置を用いて標的筋を同定することも可能であるが,永生会永生病院リハビリテーション科(以下,当院)ではベッドサイドで簡便に使用できる小型筋電・神経刺激装置チェックボックス101®(CHB-101®)を開発し,当院倫理委員会の承認を得て使用し,多く臨床的有効性を確認してきた.
本稿ではボツリヌス毒素治療におけるCHB-101®の有用性について文献的考察を加えて紹介する.なお,本装置の改良型および電極針を現在,厚生労働省へ医療機器として申請中である.
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