学会印象記
第1回がんのリハビリテーション懇話会
宮越 浩一
1,2
1がんのリハビリテーショングランドビジョン作成ワーキンググループ
2亀田総合病院リハビリテーション科
pp.932-933
発行日 2012年6月10日
Published Date 2012/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102572
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懇話会開催の背景
がんの治療技術の向上とともに生命予後が改善し,今後は患者数の大幅な増加が見込まれる状況にあります.また患者さんのQOL向上が求められるようになってきており,リハビリテーションが行われる機会も増え,さらにそのニーズも多様化しつつあります.しかしがんのリハビリテーションは比較的歴史の浅いものであり,治療の適応や治療内容など標準的なものは確立されていないのが現状です.今後はがんに対するリハビリテーションの質の向上のためにエビデンスの構築が求められますが,そのために必要なディスカッションの機会は十分とは言えません.このような背景から多職種が合同でがんのリハビリテーションについて検討する研究会が計画され,2012年1月14日に大阪にて「第1回がんのリハビリテーション懇話会」が開催されました.今回は臨床現場で多くの方が対応に難渋しているであろう,「骨転移症例に対するリハビリテーション」をメインテーマに挙げさせていただきました.
主催は辻哲也先生(慶應義塾大学リハビリテーション医学講座)を中心とする「がんのリハビリテーショングランドビジョン作成ワーキンググループ」および「厚生労働科学研究費補助金(第3次対がん総合戦略研究事業)がんのリハビリテーションガイドライン作成のためのシステム構築に関する研究・研究班」でした.日本リハビリテーション医学会(設立50周年記念事業カウントダウン企画),日本理学療法士協会,日本作業療法士協会,日本言語聴覚士協会,日本がん看護学会,日本リハビリテーション看護学会の後援も受けました.幹事は静岡がんセンターの田沼明先生と筆者が担当させていただきました.
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