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増大特集 リハビリテーションQ&A
Ⅸ その他
58.透析患者のリハビリテーション
Rehabilitation for patients under dialysis.
岩根 美紀
1
,
武居 光雄
1,2
Miki Iwane
1
,
Mitsuo Takei
1,2
1医療法人光心会諏訪の杜病院
2愛知医科大学
1Suwanomori Hospital
2Aichi Medical University School of Medicine
キーワード:
包括的リハビリテーション
,
インフォームド・コオペレーション
,
至適透析
Keyword:
包括的リハビリテーション
,
インフォームド・コオペレーション
,
至適透析
pp.775-781
発行日 2012年5月10日
Published Date 2012/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102535
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Q1 腎臓(透析)リハビリテーションとは?
腎臓(透析)リハビリテーションという分野はまだ新しい概念であり,十分な普及には至っていない.ところが,現在,毎年約1万人ずつ透析患者は増え続けており総計30万人弱の患者が透析を受けている.そのなかでリハビリテーションを受けたことのある患者は少なく,自立している患者は約45%であり,大きな社会問題となっている.透析患者のほとんどが全身にわたる廃用症候群に陥っていると言っても過言ではない.また,日本全体がそうであるように透析患者も高齢化(導入患者も高齢化)してきており,加齢による変化だけではなく,重複障害をもった患者も増加の一途を辿っている.そのうえ,透析患者特有の病態もあり,完全なリハビリテーションの体系が確立されているわけではない.
腎臓リハビリテーションは運動療法や物理療法などだけではなく,栄養指導,食事指導,疾患指導なども同時に行う総合的な概念である.そこでは,患者側も十分な理解と行動を示さないと成功しない.いわゆる,インフォームド・コオペレーションである.
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