連載 高次脳機能障害の評価法
評価への戦略
橋本 圭司
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1独立行政法人国立成育医療研究センターリハビリテーション科
キーワード:
高次脳機能ピラミッド
,
神経心理循環
,
薬物療法
Keyword:
高次脳機能ピラミッド
,
神経心理循環
,
薬物療法
pp.1196-1197
発行日 2010年12月10日
Published Date 2010/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101918
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高次脳機能とは,運動や感覚・知覚では説明できない言語,動作,認知に関わる脳機能すべてを指している1-3).近年,その定義の範囲は広がっており,脳の機能で説明のつく精神活動全般をも含むようになってきた.必然的に,医療の現場においては,失語,失行,失認,半側空間無視といった要素的な症状のみにフォーカスを当てるのではなく,運動や感覚機能,呼吸・循環,覚醒などの基本的な機能をも含めた総合的なアプローチが必要とされる.
本連載では,高次脳機能障害の各症状についての評価法に関して,この分野をリードする先生方に,検査法の紹介や評価に当たっての留意点などをわかりやすくご解説いただいた.その最終回である本稿では,さまざまな高次脳機能障害の評価結果を,どのように理解し,いかに臨床に生かしていけばよいかについて,私見を述べさせていただく.
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