--------------------
編集後記
吉
pp.1012
発行日 2010年10月10日
Published Date 2010/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101884
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
8月末に上海万博に行ってきました.その感想を一言で言うと,「混雑したディズニーランドみたい」でした.各国の個性的な建物が立ち並び,人気のあるところは3時間待ちが当たり前.会場は広く,地下鉄,フェリーで移動します.もちろん日本館にも行きました.人気はやはり最新の科学技術です.介護用ロボット(バイオリンも弾ける),汚水浄化装置,未来型テレビ(壁に映し出されて,見る人の動きに合わせてテレビも動く)などは人山ができ,日本は技術立国なのだと改めて思いました.ただ,万博とディズニーランドが違うのは,会場を一周するだけで国々の趨勢が明確に分かってしまうことです.失礼ながらアメリカ館は適当に作った感じが否めません.「万博!?こっちはそれどころじゃないよ!」という声が聞こえてきそうです.これに対して,中国館は巨大だし,EU圏や中東も経済危機だと言われているものの,芸術や技術など,得意分野をアピールして手間隙かけて展示されており,経済的にも心理的にもまだ余裕があるようです.以前は冗談半分で「万博で社会勉強をしてくる」と言っていたのに,本当にシビアなものを見てしまいました.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.