Japanese
English
特集 stroke unitの10年
―各施設における取り組み―中国労災病院―急性期リハビリテーションを含めたstroke unit設立への取り組み
Effort for stroke unit establishment including acute rehabilitation in Chugoku Rosai Hospital.
豊田 章宏
1
Akihiro Toyota
1
1中国労災病院リハビリテーション科/脳卒中科
1Department of Rehabilitation/Stroke Medicine, Chugoku Rosai Hospital
キーワード:
stroke unit
,
脳卒中診療
,
急性期リハビリテーション
,
チーム医療
,
地域連携
Keyword:
stroke unit
,
脳卒中診療
,
急性期リハビリテーション
,
チーム医療
,
地域連携
pp.1173-1175
発行日 2008年12月10日
Published Date 2008/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101398
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stroke unitとの出会い
筆者が中国労災病院(以下,当院)に赴任した1996年当時は,脳卒中後の急性期リハビリテーションの重要性が改めて報告され,その是非や安全性についても盛んに議論されていた時期であった.一方で,当院のリハビリテーション科には,脊髄損傷治療を中心とした素晴らしい伝統とともに旧態依然とした体制も存在していた.当時の脳神経外科部長とともに,急性期リハビリテーションの実践を含めた脳卒中センターの必要性を感じていたころ,stroke unit(SU)の有効性を示した論文に出会った1).そこで筆者は,欧米の実態を確かめるべく,アメリカ,ドイツ,デンマークを訪問した.アメリカでは,重症患者がヘリコプターで運び込まれ,ICUで挿管下でもベッドサイドリハビリテーションが行われていた.はじめは戸惑ったが,さまざまなモニターが装着されているのだから逆に安全であるという理学療法士の言葉が印象的であった.さらに,ヨーロッパでは,充実した福祉制度を背景にして,ハード面よりもソフト面が重視され,多職種のスタッフが一人の患者についてじっくりとカンファレンスを繰り返していたのを覚えている.
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