Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「花はどこへいった」―米軍の枯葉剤散布と障害の発生,その実相に迫る
二通 諭
1
1石狩市立花川南中学校
pp.1021
発行日 2008年10月10日
Published Date 2008/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101368
- 有料閲覧
- 文献概要
「花はどこへいった」は,ベトナム戦争で米軍が使用した枯葉剤(劇毒物ダイオキシン)の実態を告発したドキュメンタリーである.ダイオキシンは先天異常を引き起こす.解放勢力の拠点である森林を砂漠化することと,食糧を絶つために散布された.これはケネディ大統領の指示で1961年から10年続いた.
監督の坂田雅子(1948~)は,学生運動華やかな頃の京大生であり,連合赤軍世代である.坂田の夫グレッグ・デイビス(1948~2003)は,米軍兵士として18歳から3年間,ベトナムに送りこまれる.現地でこの戦争のおかしさに気づき,兵役を終えた後は,アメリカを捨て,日本に居着く.そして,不正を暴く写真家として世界を飛び回る.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.