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編集後記
吉
pp.618
発行日 2008年6月10日
Published Date 2008/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101279
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以前,若い女性を対象に「働く動機」について尋ねるアンケートがありました.そこで1位になったのは,「自分磨き」でした.「自分だけ磨いてどうするの?考え方が自己中心的では?」という気がしないでもありませんが,善意に考えれば,「仕事を通して社会と関わりをもち,そこで何らかの自己実現をして,もっと輝きたい」というようなことでしょうか.ある米国の若手女優はインタビューで,「磨き上げた思いやりこそ最大のビジネス資格なのよ」とも言っています.グローバル全盛の昨今,働き方の多様化に伴って働く目的もさまざまになってきていますが,まず周りに目を向けながら働くことの意味を考えておくことは大切なことだと思います.さて,今月の特集は「障害者の就労支援」,とくに就労が困難と思われる障害を取り上げ,今後の展望を含めて解説していただきました.障害者自立支援法によって,従来の授産的な就労から,可能な限り一般就労を通して社会参加をしていくという施策の転換が行われています.社会参加を通して自分を磨き,輝くことは誰にでも必要です.
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