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編集後記
吉
pp.520
発行日 2008年5月10日
Published Date 2008/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101257
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今月号の特集は「がんのリハビリテーションの最前線」です.過去に多く取り上げられたテーマではないので,どのような内容だったのか気になり,バックナンバーを調べてみました.その時々で取り上げられる項目は少しずつ違い,注目されている疾患や治療法の変遷が分かり,大変興味深いものでした.一方,共通してみられるものもあります.それは「どうのように患者さん,また家族の意志を組んで治療,ケアをするか」というようなことです.1980年では「末期癌患者へのプローチ」,1992年は「インフォームド・コンセント」,今回は「緩和ケア」の論文のなかでそのことに触れられています.この問題は,医療者自身の人生観まで問われる難しいテーマであり,そのため多くの方が答えを探し続けながら,そして今でもたくさんの書籍や雑誌の特集が組まれているように思います.患者さんとの接し方も人生も実践と模索の繰り返し.どちらも迷子にならず(なってもすぐに戻れるように),しっかりと前を向いていければと願います.
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