Japanese
English
増大特集 リハビリテーション医学2007―最近10年の動向とエビデンス
基礎医学・診断・評価
脳の可塑性とリハビリテーション治療
Human brain plasticity and rehabilitative intervention.
出江 紳一
1
,
古澤 義人
1
Shin-ichi Izumi
1
,
Yoshihito Furusawa
1
1東北大学大学院医学系研究科肢体不自由学分野
1Department of Physical Medicine and Rehabilitation, Tohoku University Graduate School of Medicine
キーワード:
中枢神経
,
ホメオスタシス
,
経頭蓋磁気刺激
,
経頭蓋直流電気刺激
Keyword:
中枢神経
,
ホメオスタシス
,
経頭蓋磁気刺激
,
経頭蓋直流電気刺激
pp.993-998
発行日 2007年10月10日
Published Date 2007/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101057
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
脳研究の進歩
人間の脳はどのような設計図でどのような働きをしているのだろうか.脳は科学者たちの大きな興味の対象でありながら研究手段が少なく,「最後のフロンティア」と言われてきた.そのようななか,20世紀後半までに多分野から脳に対する研究が行われ,脳研究のための土台が整ってきた.本格的に脳を研究することが,病気の治療に結びつくばかりでなく,人間の意識や心について解明することも可能ではないかとの見通しも生まれてきた.そして20世紀末にはさまざまな分野の科学を集結し,集中的に脳研究を行う機運が生まれた.
米国では1990年代を「脳の10年」(The Decade of the Brain)と定め,600億ドル以上の予算を投じ,国家的なプロジェクトとして脳研究が推進された.欧州でも1991年に「EC脳の10年」委員会が発足し,活発な活動が行われた.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.