Japanese
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実践講座 全身管理・リスク管理10
症候性けいれん―主に脳卒中後けいれんについて
Symptomatic seizure: mainly, post-stroke seizure.
宮下 光太郎
1
,
成冨 博章
1
Kotaro Miyashita
1
,
Hiroaki Narutomi
1
1国立循環器病センター内科脳血管部門
1Department of Medicine, National Cardiovascular Center
キーワード:
脳卒中
,
てんかん
,
抗けいれん薬
Keyword:
脳卒中
,
てんかん
,
抗けいれん薬
pp.961-968
発行日 2003年10月10日
Published Date 2003/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100908
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はじめに
種々の脳疾患において,けいれん発作(症候性けいれん)はしばしばみられ,救急対応と発作の再発予防のための治療に迫られる.このような症候性けいれんを来す相対危険度は,脳の疾患を持たない一般成人に比べて,脳腫瘍,くも膜下出血,重症頭部外傷,脳出血(主に皮質下),脳炎などできわめて高く,皮質梗塞,アルツハイマー病でも高い1)(図1).また,てんかん(epilepsy;再発性けいれん発作)を生じる脳疾患としては,脳血管障害が最も高く,ついで頭部外傷,脳腫瘍,神経感染症の順である1)(図2).さらに,成人のてんかん患者は全身けいれん発作による死亡率が高いことが知られている.
ここでは,最も頻度の高い脳血管障害後に出現するけいれん(脳卒中後けいれん)について,その臨床的特徴,けいれん時の薬剤選択,内服継続の方針などについて症例提示も含めて概説する.
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