Japanese
English
研究と報告
指示棒を用いたFunctional Reach Testの開発
The development of Functional Reach Test using the telescoping rod.
森尾 裕志
1
,
大森 圭貢
2
,
井澤 和大
1
,
田中 彩乃
1
,
渡辺 敏
1
,
別府 諸兄
1
,
川間 健之介
3
Yuji Morio
1
,
Yoshitsugu Omori
2
,
Kazuhiro Izawa
1
,
Ayano Tanaka
1
,
Satoshi Watanabe
1
,
Moroe Beppu
1
,
Kennosuke Kawama
3
1聖マリアンナ医科大学病院リハビリテーション部
2聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院リハビリテーション部
3筑波大学人間総合科学研究科
1Department of Rehabilitation Medicine, St Marianna University School of Medicine Hospital
2Department of Rehabilitation Medicine, St Marianna University School of Medicine, Yokohama City Seibu Hospital
3Institute of Disability Sciences, University of Tsukuba
キーワード:
ファンクショナル・リーチ・テスト
,
バランス
,
転倒歩行自立度
,
再現性
Keyword:
ファンクショナル・リーチ・テスト
,
バランス
,
転倒歩行自立度
,
再現性
pp.487-493
発行日 2007年5月10日
Published Date 2007/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100853
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要旨:Functional Reach Test(FRT)は,動的バランスの評価指標の一つとして汎用されている.しかしFRTは,測定場所の制約やヤードスティックの位置調整など,少なからず困難を要することも否定できない.そこで,われわれは伸縮可能な指示棒を用いたModified-FRT(M-FRT)を考案し,その有用性について検討した.本研究は,第1研究と第2研究から成り立つ.第1研究は,63名(平均年齢53.4歳)を対象とし,M-FRTの再現性と基準関連妥当性について検討した.その結果,検者間再現性,検者内再現性の級内相関係数は,それぞれ0.948,0.966と優秀であった.加えて,FRT値とM-FRT値は正相関(r=0.948)を認め,基準関連妥当性についても問題ないと考えられた.第2研究は,226名(平均年齢77.1歳)を対象とし,転倒および歩行自立度におけるM-FRTのカットオフ値について検討した.その結果,転倒,歩行自立度のカットオフ値はそれぞれ26.3cm,26.0cmであった.以上のことからM-FRTは転倒や歩行自立度のスクリーニングとして有用であると考えられた.
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