Japanese
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実践講座 神経筋の電気診断4
神経伝導検査の実際―(2)内科的疾患
Nerve conduction study in systemic diseases.
鈴木 千恵子
1
,
馬場 正之
2
Chieko Suzuki
1
,
Masayuki Baba
2
1弘前大学医学部第3内科
2弘前大学医学部脳神経血管病態研究施設神経統御部門
1Third Department of Internal Medicine, Hirosaki University School of Medicine
2Department of Neurological Sciences, Hirosaki University School of Medicine
キーワード:
ニューロパチー
,
末梢神経障害
,
脱髄
,
軸索変性
Keyword:
ニューロパチー
,
末梢神経障害
,
脱髄
,
軸索変性
pp.361-366
発行日 2003年4月10日
Published Date 2003/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100834
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はじめに;神経伝導検査の目的
神経伝導検査は四肢のしびれや筋力低下を主訴とし,末梢神経障害が疑われる患者に行われる.神経伝導検査によって得られる情報には以下のようなものがある.
① 運動・感覚症状が末梢神経障害に起因するものかどうか
② 単神経炎,多発神経炎,多発単神経炎などの臨床病型の鑑別
③ 運動神経優位か感覚神経優位かの鑑別
④ 軸索変性主体か脱髄主体かの鑑別
⑤ 障害の重症度
⑥ 治療効果の判定
神経伝導検査は末梢神経障害を診断・評価するうえで必須の検査であるが,不適切な方法で行われた結果は評価に値しないだけでなく,誤った結論を招く可能性がある1).また,検者は上肢2)および下肢3)の主要神経の検査法に習熟することはもちろん,末梢神経障害の病態に関する十分な知識を得ておく必要がある4).
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