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I.緒言
両眼網膜に異なつた像がみえている時,この2つの像を同時に認識するのを同時視といい,両眼網膜の像が同じか或いは似たものである時,この2つの像が重ねあわされて1つの像として感覚されるのを融像という。融像が行なわれるには多くの要素,即ち眼位,輻較,開散,調節等のmoto—rischの要素と網膜,視神経及び更に高位の中枢によるところのsensorischの要素と,そしてこれらを連絡する機構とが関係するわけである。これらの多くの要素の各々について,種々の実験検査方法により多くの研究がなされて来た。輻榛,開散,調節等の実験にはハプロスコープが重要な役割を果して来たが,近年斜視,弱視の研究にはジノプチスコープ等の所謂major Amblyoscopeが盛んに利用されるようになつた。網膜部位と融像の関係には所謂ホロプテル器械や偏光等を利用して両眼の像を分けてみせる方法及び種々の深計覚計が考案されている。
吾々は従来の方法に若干の改良を加えて実験を行ない網膜の周辺部融像と輻較開散の関係について検討を試みようとして,次に述べるような2つの方法を考案した。
1. A modified haploscope is described which enables the examination of peripheral fusion due to wider visual field. The target size can also be continuously increased or reduced. The apparatus thus makes possible to study the relationship between the peripheral fusion, vergence and accommodation.
2. A new method for detecting disparity of binocular vision is described. By placing pola-rized plates before the eye the target is seen differently by each eye. It is of particular vaule in the detection of fixation disparity for the near.
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