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大橋 最近の急激な医療環境の変化のなかで,リハビリテーション(以下,リハ)の現場でも最小限の時間や資源で最大限の効率をあげることが求められています.そして「総合リハ実施計画書」等の国の施策・方針に対応するために,クリニカルパスや電子カルテ,LANの導入などで,ケース会議に対する考え方や進め方も変化を余儀なくされています.このようななか,それぞれの病院,施設ではいろいろ工夫をされていると思います.この座談会の前に,日本リハ医学会専門医100人の方を対象に「ケース会議」についてのアンケート調査を行いました(表).この座談会には,調査にご回答いただきました先生方のなかから,施設や場所などバラエティに富んだ人選でご参加いただきました.最初に,自己紹介を兼ねまして先生方の施設をご紹介いただきたいと思います.
各病院,施設の特徴とスタッフの現況
菊地 私は現在,横浜市立大学付属市民総合医療センターリハ科に所属しております.本院の大学病院では高度先進医療を行っていますが,こちらは救命救急センターもあり,どちらかと言えば急性期診療が中心になっています.病床は全科で720床,8つのセンターと21の診療科で成り立っています.救急救命センターを通してくる患者は脳外傷,脊髄損傷,心肺蘇生後の患者,熱傷などの救急患者,その他に腫瘍,神経難病,骨関節,心疾患,精神疾患等の患者がおります.近くに横浜市立脳血管医療センターがあり,そこで急性期リハを行っていますので,急性期脳血管障害は普通の病院より少ないと思います.
リハ科スタッフは,常勤リハ医3名,非常勤2名,理学療法士(PT)12名,作業療法士(OT)6名,言語聴覚士(ST)3名,ソーシャルワーカー(MSW)4名,心理2名,それから退院後に訪問看護ステーションへつなぐための特別な人員として看護師2名が配置されています.
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