Japanese
English
特集 リハビリテーション医学における疫学
関節リウマチ
Epidemiology of rheumatoid arthritis.
椎野 泰明
1
Yasuaki Shiino
1
1広島市立広島市民病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Hiroshima City Hospital
キーワード:
関節リウマチ
,
疫学
Keyword:
関節リウマチ
,
疫学
pp.35-39
発行日 2004年1月10日
Published Date 2004/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100525
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はじめに
関節リウマチ(RA)の疫学的研究は1950年代初期に始まり,有病率,罹病率の調査が世界各地で行われ報告されている.一方,わが国においても七川を中心に多くの報告者が有病率について報告している.ところで七川は,疫学研究の目的を「ある地域の有病率,罹患率が長期的にどう変動するか,あるいは複数の地域を有病率,罹病率が異なるか調査し,比較し,どんな要因でその違いが起こってくるのか,気候風土,生活行動,食習慣などの変化,相違がリスクファクターになっているのか,あるいは遺伝的素因があるのかどうかを検討することにある」としている1).特に最近の研究で,居村は遺伝子頻度と発症率の計算から,各個人の発症には3つのなかの2つの遺伝素因が必要と報告している2).
さてRA患者では,リハビリテーション医学の視点から一体どのような障害をもたらすのか,その点については日本リウマチ友の会による2000年リウマチ白書に報告されている3).
ところで日常生活動作を中長期に経過観察した報告は少ない.筆者は,10年間,毎年,同時期に年1回調査した結果を報告している4).
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