Japanese
English
実践講座 病棟で行うリハビリテーション 2
理学療法―基本動作を中心に
Acute rehabilitation in ward.
伊東 彰
1
,
高橋 紳一
1
Akira Itoh
1
,
Shin-ichi Takahashi
1
1武蔵野赤十字病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation, Musashino Red Cross Hospital
キーワード:
早期離床
,
急性期リハビリテーション
Keyword:
早期離床
,
急性期リハビリテーション
pp.157-161
発行日 2006年2月10日
Published Date 2006/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100248
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はじめに
2002年にリハビリテーションの診療報酬が改定されて以来,より早期にリハビリテーションを開始する必要性に迫られてきた.また,当院のような三次救急医療施設の場合,搬送される患者は外傷性脳損傷,脳血管疾患,循環器疾患,呼吸器疾患を中心に重篤な症例が多い.これらの疾患に対して早期からリハビリテーションを施行することの有効性はもはや周知の事実であろう1-3).しかし実際には,重症である症例ほど急性期に全くリハビリテーションが行われないで,「回復期」からリハビリテーションを開始していることも多い.リハビリテーションの訓練内容は,重症例であってもやるべきことはさほど変わるわけではないものの,リスク管理が不十分であるために実践されていないのだと思われる.軽症例ではこれらのリスクを次々にクリアして次段階に進むことが容易であるに過ぎない.
どのような時期から始めても1~2か月以内で自宅に帰す作業をするのが,早期リハビリテーションの第一目的であり,ゴールである.リハビリテーションを行ううえでは,各疾患の病態を把握し,呼吸・循環動態等のリスク管理をしっかりと行い,患者の安全を十分確保する必要がある.
本稿では,武蔵野赤十字病院(当院)における病棟でのリハビリテーションを紹介したい.
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