Japanese
English
講座 老化の仕組みと抗加齢医学 3
加齢と動脈硬化
Atherosclerosis and aging.
中家 和宏
1
,
楠原 正俊
1
Kazuhiro Nakaya
1
,
Masatoshi Kusuhara
1
1防衛医科大学校第1内科
1Internal Medicine Ⅰ, National Defense Medical College
キーワード:
酸化ストレス
,
抗加齢物質
Keyword:
酸化ストレス
,
抗加齢物質
pp.839-845
発行日 2005年9月10日
Published Date 2005/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100173
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はじめに
社会の高齢化と食事の欧米化によりライフスタイルが急速に変化しつつあるわが国において,冠動脈疾患を中心とした動脈硬化性疾患の重要性が増している.動脈硬化の危険因子である高脂血症,高血圧,糖尿病などについては,これらを治療することにより動脈硬化発症予防が可能であることが,近年,明らかになってきた.一方,加齢は動脈硬化の最大の危険因子であるにもかかわらず,従来,年齢・性別などの因子は介入が不能であると考えられ,治療の対象とはされてこなかった.しかし近年,加齢の機構が徐々に明らかにされるにつれ,加齢をターゲットとした治療が注目を集めつつある.
本稿では,動脈硬化発症における加齢現象の関連を述べるとともに,端緒についたばかりであるが,動脈硬化発症予防を目的とした抗加齢のアプローチについて触れたい.
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