Japanese
English
特集 コミュニケーション障害とリハビリテーション
視覚障害者と非言語コミュニケーション
Nonverbal communication for pensons with visual disabilities.
高橋 広
1
Hiroshi Takahashi
1
1柳川リハビリテーション病院眼科
1Department of Ophthalmology & Vision Rehabilitation, Yanagawa Rehabilitation Hospital
キーワード:
非言語コミュニケーション
,
視覚障害
,
ロービジョンケア
Keyword:
非言語コミュニケーション
,
視覚障害
,
ロービジョンケア
pp.809-814
発行日 2005年9月10日
Published Date 2005/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100168
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はじめに
「目は口ほどにものを言う」と古くから言われているが,これは目がことばと同様に伝えたいことを表現できるという意味である.人のコミュニケーションにおいて,実際にことばによって判断されるのは7%で,残りの93%は非言語コミュニケーションに頼っている1).また,二者間の対話では,ことばによって伝えられるメッセージは,全体の35%にすぎず,残りの65%は,話しぶり,動作,ジェスチャー,相手との間のとり方など,ことば以外の手段で伝えられているとされている2).このように,非言語コミュニケーションは人の心をよく表すもので,われわれが生きていくためには不可欠である.一方,人は視覚から日常生活において情報の約80%を入手している.この視覚情報処理ができなくなった者(盲人)や難しくなった者(ロービジョン者)のQOL(quality of life)の向上を目指すケアがロービジョンケアである3).
本稿では,視覚障害者の非言語コミュニケーション障害を明らかにし,それを獲得するためのロービジョンケアについても述べる.
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