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特集 神経難病のリハビリテーション
神経難病に対する地域支援ネットワーク
Integrated support-system for patients with neurological diseases.
木村 格
1
Itaru Kimura
1
1国立病院機構西多賀病院神経内科
1Department of Neurology, National Hospital Organization Nisitaga Hospital
キーワード:
地域支援体制
,
難病医療ネットワーク
,
難病相談事業
Keyword:
地域支援体制
,
難病医療ネットワーク
,
難病相談事業
pp.727-731
発行日 2005年8月10日
Published Date 2005/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100151
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難病克服の作業仮説
どのような難病をもっていても,必要な時に専門医療が円滑に受けられ,必要な時に入院ができ,障害と社会的不利益を凌駕する支援体制が整えば,誰でも自分の思い描く生き甲斐と喜びに満ちた生活や人生が送れるはずである.でも難病をもつ者の毎日にはまだまだ多くの困難がある.
難病を克服するための作業仮説は,難病者がおかれている現社会環境とそこで発生している具体的な阻害要因を把握することから創ることができると思う.筋萎縮性側索硬化症をはじめとする多くの神経難病では,一定期間の医療による病気の完結がなく,長期に,時には生涯にわたって重度の障害と重い社会的不利益と共生することが求められる.他の病気に比べて長期間,しかも密な医療管理の下で生活しなければならない.その反面,同じ病気をもつ患者数が少ないことから,専門医師に出会う機会が少なく,時には地域偏在のためにきわめて難しい場合がでてくる.
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