Japanese
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実践講座 家族教育 5
家族のために外来で行う介護教室
Class of care for patient's family.
神内 拡行
1
,
豊倉 穣
2
,
及川 悟
3
,
加瀬 左知子
3
Hiroyuki Jinnai
1
,
Minoru Toyokura
2
,
Satoru Oikawa
3
,
Sachiko Kase
3
1横浜リハビリテーション専門学校
2東海大学医学部付属大磯病院リハビリテーション科
3同リハビリテーション室
1Faculty of Physical Therapy, Yokohama College of Rehabilitation
2Department of Rehabilitation, Tokai University Oiso Hospital
3Center of Rehabilitation, Tokai University Oiso Hospital
キーワード:
介護教室
,
家族
,
外来
Keyword:
介護教室
,
家族
,
外来
pp.441-445
発行日 2005年5月10日
Published Date 2005/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100097
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はじめに
近年,厚生労働省の施策による医療保険・介護保険の改定により,リハビリテーション医療の流れは大きく変化してきた.その結果,急性期リハビリテーションと回復期・維持期リハビリテーションや在宅リハビリテーションの役割分担はますます明確になりつつあるのが現状である.この変化のなかで,とくに急性期医療を目指している病院では,在院日数の短縮が至上命題となり,現実的に先駆的急性期病院では平均在院日数が12~13日というところもみられている.今後,一般的な急性期病院においても,さらにこの在院日数の減少傾向は進むものと予想される.
この在院日数の短縮は,入院患者やその家族にとっては,まさに治療の途中で追い出されるような印象をもつであろうことは容易に想像できる.この患者や家族が抱える自宅療養の不安や障害を抱えたままでの社会生活の不安をできるだけ軽減し,安心して退院させるためのアプローチもリハビリテーションスタッフの重要な役割になるであろう.筆者が勤務していた東海大学大磯病院リハビリテーション室でも,在院日数の短縮に向けた積極的対策として,リハビリテーション訓練プログラムの短縮だけでなく,退院後の患者・家族の不安を軽減する目的で,外来リハビリテーション部門での家族向けの介護教室を1998年に開設した.
今回は,この介護教室の運営方法の実際を紹介するとともに,2004年度1年間の受講者のアンケートから得られた利用者の要望や改善点について述べ,介護教室の限界と今後の課題について論ずる.
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