連載 臨床研究のススメ—エビデンスを創ろう・第6回
臨床研究に必要な統計知識
田島 敬之
1
Takayuki TAJIMA
1
1東京都立大学健康福祉学部理学療法学科
pp.715-718
発行日 2023年6月15日
Published Date 2023/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551203094
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はじめに
「臨床研究における統計」と聞いて何を思い浮かべるだろうか.読者のなかには,それすなわち統計的仮説検定(t検定や分散分析など)をイメージする方も少なくないのではないかと思う.実際,筆者がこれまでに臨床研究を始めたい初学者から受けた相談は,検定手法の選び方や対象者数(サンプルサイズ)に関する内容が大半を占めた.さらには検定結果の一つである有意確率(p値)に関して誤解をしている方も少なくなかった.
エビデンスを正しく理解し,活用し,創るためには,統計に関する基本的な知識を身につけることが肝要である.本稿では,臨床研究をこれから始めたい方や統計にまだ自信がない方を主な対象に,押さえておくべき統計知識について解説をする.
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