Japanese
English
症例報告
課題指向型アプローチによりロッカー機能を再獲得した人工距骨置換術後の1例
A case of total talar replacement that reacquire rocker function by a task-oriented approach
加藤 俊宏
1,2
,
西村 明展
2
,
三谷 将史
1
,
雪岡 陽
1
,
桒原 健太
1,3
,
中空 繁登
4
,
福田 亜紀
4
Toshihiro KATO
1,2
,
Akinobu NISHIMURA
2
,
Masashi MITANI
1
,
Akira YUKIOKA
1
,
Kenta KUWAHARA
1,3
,
Shigeto NAKAZORA
4
,
Aki FUKUDA
4
1鈴鹿回生病院リハビリテーション課
2三重大学大学院医学系研究科スポーツ整形外科学講座
3鈴鹿医療科学大学大学院医療科学研究科
4鈴鹿回生病院整形外科
キーワード:
人工距骨置換術
,
ロッカー機能
,
リハビリテーション
Keyword:
人工距骨置換術
,
ロッカー機能
,
リハビリテーション
pp.607-611
発行日 2023年5月15日
Published Date 2023/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551203069
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要旨 距骨壊死は疼痛や機能制限によるgait asymmetryを示し,手術療法後も歩行障害が残存する例が報告されている.人工距骨置換術を受けた距骨壊死例の歩行パターンを1年間定量評価した.症例は71歳女性で,疼痛と歩行障害が生じ距骨壊死と診断され,人工距骨置換術を受けた.理学療法は術後3週から可動域練習,8週から全荷重を行った.9週の歩行パターンは左アンクルロッカー・フォアフットロッカーが消失し,歩幅のsymmetry ratioは0.77であった.歩行の空間的対称性低下に対して,ステップ動作を機能的運動課題とした運動療法を行った.アンクルロッカーは6か月,フォアフットロッカーは12か月で確認され,歩幅のsymmetry ratioは1.01となった.距骨壊死に対する人工距骨置換術後の歩行機能は1年以内に段階的に改善し得るため,gait asymmetryが残存した場合には適切な運動療法を実施する必要がある.
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