学会印象記
—第11回日本理学療法教育学会学術大会—「効果的な教育実践」に向けた研究の発展を期待して
永野 忍
1
1九州医療スポーツ専門学校理学療法学科
pp.469
発行日 2023年4月15日
Published Date 2023/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551203028
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理学療法教育の活性化とこれからのあり方
第11回日本理学療法教育学会学術大会は,「理学療法教育の活性化—ハード・ソフト・ハートの実践」のテーマのとおり,理学療法教育の活性化を明らかに感じる学術大会であったと思う.演題発表では養成校における学生を対象とした教育や,臨床における新人理学療法士を対象とした教育の充実に向けた教育方法の実践や教育環境への取り組み,それらの効果検証についてなど40演題の口述発表が行われた.
また基調講演,シンポジウム,教育講演はいずれも養成校や臨床それぞれの教育現場における効果的な教育の実践を具体的に提示してくれるものであった.なかでも,“ハートの実践”にかかわる「情意領域教育の活性化—これからの臨床教育者に求められる教育学的視点」をタイトルとした教育講演Ⅰ(国際医療福祉大学福岡保健医療学部・堀本ゆかり先生)は,養成校教員や臨床教育者には,入学動機が多様化してきている学生の心理的側面を正確に捉え,理解し,そして個別的な学習支援や将来設計の助言が行えるようになることが必要であるとする,これからの理学療法教育のあり方の提言となる内容であった.
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